弁護士は仕事が遅い!連絡・報告もしない

目次

弁護士の仕事のスピード

弁護士は仕事が遅い重複した指摘になりますが、弁護士は、何年も休むことなく計画的に勉強した人だけがたどり着くことが出来る日本最高の知的頭脳職集団だと言うイメージから、当然仕事に於いても日々計画的にテキパキと進めていくだろうと想像しがちですが、どうもそうじゃないようです。弁護士の懲戒請求で2年間も依頼された事案を放置していたと言うのがありましたが、2年は長すぎるとしても数ヵ月全く進捗しないというのは結構多いです。一般のサラリーマンの感覚の5~10倍位遅いと認識して丁度くらいです。

 

例えば、話し合いが決裂して提訴することになったとして、普通に考えれば相手方の登記事項証明書または住民票等を揃えるのに3日~1週間で、しかも、その間に添付する証拠を揃え、訴状を作成すれば概ね10日も有れば裁判所に持ち込むのには十分と考えますが、弁護士が仕事をすれば1~2ヵ月位掛かります。日本の裁判制度自体がのんびりしていて刑事事件に至っては第一審だけで数年掛かることも有りますから、裁判員裁判で審理が早くなったとはいえ、法曹界の統一的スピード感覚なのかもしれません。

 

弁護士の仕事が遅い場合の問題点

しかし、刑事事件の場合は弁護士に責任が有るわけではありませんが、裁判が長ければ長いほど刑事被告人として自由を奪われ、名誉を傷つけられる期間が長くなり、親族も犯罪者の家族として肩身の狭い生活を強いられるわけですから早いに越したことはないです。

 

民事裁判においても、度々弁護士のルーズな面が窺われます。中には、戦術としてわざと遅らせることもあるようですがフェアな戦いでは有りません。

 

例えば、第一回口頭弁論(一般でいうところの裁判)において、被告代理人の弁護士が「追って答弁書を提出致します。」と返答するケースが多々ありますが、裁判官から「被告代理人、答弁書は予め提出して下さい。」と注意されることが有ります。裁判官にしてみれば、ここで一日を無駄にするわけですから本心は、「ぐずぐずせずに早く出しなさいよ。」と言いたいのだと思います。

 

しかも、中には第一回口頭弁論で「追って、答弁書を提出します」と言っておきながら、第二回口頭弁論当日に提出する呆れた弁護士もいます。このようなやり取りの口頭弁論は、わずか5分ほどで終わります。そして、次回の公判までの1ヶ月から1ヶ月半を無駄に伸ばすことになります。

 

こういった引き延ばしによって、当事者とりわけ攻撃をうける側(債務者や被告側)は精神的な苦痛をうけます。ストレスで身体に異常をきたしたり、平穏な生活を阻害されたりするわけですから、法を遵守し社会秩序を守る立場の弁護士は、下手な作戦は用いずに心して対処するべきです。

 

任意交渉のタイミングも遅い

さて、弁護士の仕事が遅いのは訴訟手続きだけではありません。任意交渉に於いても極めてのんびりしています。別章で説明の通り、どうも、任意交渉は苦手な弁護士が多いのではないかと思っています。

 

こちらから積極的にアポを取って交渉を進めるとか、約束の期日を過ぎたら返事を促すとかいったことはせずに、待ちの姿勢が強いです。事件の依頼を受けたら、受任通知を出し、そして期日を指定して返事を求める。指定期日までに返事が無かったら翌日には電話若しくは文書で訴訟告知を出す。そうやって相手方を合法的に追い込んで行けば、相手方は「ちょっとこの弁護士は手強い」と思って妥協してくるかも知れません。

 

相手に約束を求めるのであれば、こちらは一層期日管理をして指定期日は忘れないようにしてほしいものです。ある弁護士は、事件の依頼を受けて受任通知と催告書はすぐに出したのですが、それから1ヵ月近く全く進捗の連絡が有りませんでした。そこで、弁護士に進捗確認を行ったところ、全く連絡をしていなかったらしく、その後、相手方に電話して「あと、1ヶ月程待ってほしい」と言われ、快諾していました。さらに、その1ヵ月を過ぎても連絡が無いので再び架電して確認すると、また相手方に電話して返事をもらうような状況で、とても、積極的に交渉や期日管理を行っているようではありませんでした。

 

最近、過払請求とかに特化している弁護士あたりは、受任通知を出して相手方からの返事を待って処理をする低額案件の大量処理で利益を得ているのが多いようです。一般小売業に例えれば薄利多売です。相手方から全く連絡の無いのだけをチョロチョロと処理すれば時間はそんなに取りません。ほとんどの場合は、業者側が資料を提示し、引き直し計算も行い、請求額か多少の減額を要望する程度で和解書まで作ってくれますので、印鑑を押すだけで収入になります。
ほとんど交渉しなくても解決できますから、交渉が苦手な弁護士でも楽に解決できます。

 

弁護士からの報告、連絡

報告・連絡がない

仕事が遅いだけでなく進捗状況を全く連絡してこない弁護士も多いです。ある女性弁護士は事件を依頼して2ヵ月間何にも言ってこないので電話したところ「もう少し待ってくれ。」との返事でしたが、それからさらに2ヵ月程しても連絡ないので電話したところ、「事件を担当してくれる先生が見つからないのよ。」と言われましたので、「先生が担当してもらえるんじゃないんですか?!」と問いただしたら、「私はしないわよ。復代理人として別な先生に頼むから・・・」と言う返事でした。頭にきて、すぐに解任しましたけど・・・。最初からそう言って欲しいですね!時間は無制限じゃないんですから・・・

 

弁護士によっては、1年に数回しか進捗状況を連絡してこない弁護士も数多くいます。法人の顧問弁護士の場合は、会社の法務部等で進捗を上部に報告する必要が有りますので、定期的に報告書を出して貰えるでしょうが、個人で依頼した場合は、なかなか連絡をして貰えません。

 

報告・連絡をさせる事前の策

弁護士に事案を放置されないようにしたり連絡をまめに貰うためには、最初の打ち合わせの段階でスケジュールを聞き、目の前でノートに書き込んで下さい。目の前でです!文章だけでもかまいませんし、図を交えながら記録してもかまいません。そして、「進捗はどの段階でご連絡戴けるんでしょうか?」「電話ですと連絡が取れないことも有るかもしれませんから、メールか文書でお願いできますか。」と確認してください。「定期的に報告下さい」とか「報告は戴けるんですよね。」等の上から目線で依頼するのはなるべくやめましょう。本当に気難しい人種ですから・・・。

 

それでも連絡が無い事態が起きたら、別章の「弁護士の仕事が遅い場合の対処」にも記載の通り、気分を害さない程度にこちらから進捗を確認されることをお勧めいたします。多少進捗が遅くても、弁護士と喧嘩しては損をしますので、あまりに酷い場合を除いて『どこかのHPに弁護士は仕事が遅く連絡もしてこない、と書いてあったな~』と思い出してください。