答弁書
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民事訴訟における「答弁書」とは、被告が原告から訴状を受け取った後に、裁判所に提出する文書であり、訴えに対する自らの主張や反論を記載したものです。訴状には原告の請求内容やその理由が記載されていますが、被告はその内容に対して同意するのか、争うのか、または一部だけ認めるのかを明らかにする必要があります。一般に、訴状の内容を認める場合は「認諾」、認めない場合は「否認」そして、分からない場合は「不知」と記載し返事します。そのため、答弁書は訴訟における初期の重要な手続きの一つとされています。
通常、裁判所は訴状を被告に送達する際に、「答弁書提出期限」を定め、その期限までに提出するよう求めます。被告がこの期限までに答弁書を提出せず、口頭弁論にも出廷しない場合には、裁判所は原告の主張を認め争わないものとみなして、被告欠席のまま判決(欠席判決)を下すことがあります。
答弁書には、原告の主張に対する認否(認めるか否か)、法的主張、事実関係に関する説明、証拠の有無などが記載されます。また、被告が反訴(原告に対して逆に請求を行うこと)を行う場合には、その旨も答弁書に記載することがあります。
このように、答弁書は被告にとって自身の立場を明確にし、訴訟の進行に影響を与える非常に重要な文書です。
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