準備書面
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「準備書面」とは、民事訴訟において原告・被告を問わず、当事者が自らの主張や反論、証拠に基づく説明などを裁判所および相手方に提出する書面です。訴訟の初期段階では、原告が訴状によって請求やその理由を明らかにし、被告が答弁書でそれに対する認否や反論を述べますが、訴訟が進展するにつれて、双方が相手の主張に再反論を加えたり、新たな論点を提示したりする必要が生じます。そうしたときに提出されるのが準備書面です。
準備書面は、原告・被告のどちらでも提出可能であり、訴訟の進行状況に応じて何度でも提出することができます。その内容は、相手方の主張に対する反論や補足、自らの主張の強化や修正、新たな証拠の説明、あるいは相手の証拠に対する反論など、多岐にわたります。裁判における主張や証拠を文章として明確に整理し、裁判官や相手方にわかりやすく伝えることが目的です。
また、準備書面は裁判所に正式に記録されるため、後の審理や判決において重要な役割を果たします。口頭での説明だけでは不十分な点を補い、訴訟の公正かつ効率的な進行を支える重要な手段とされています。
このように、準備書面は当事者が訴訟の中で主張を整理・展開し、証拠との関係を明確にし、裁判の円滑な運営を図るために不可欠な書面といえます。
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